みなさまは「失業保険」の申請をしたことはありますか?
実際に申請するにあたって、たくさんの疑問が出てくると思いますが、
失業保険の申請をしたいけど、どこに何を持って行ったらいいのかな?
まずはこの疑問を解消しないと手続きが前に進まないでしょう。
失業保険の申請は、会社を退職後、ハローワークに以下の必要書類を持参して行います。
- 離職票-1.2
- 本人確認書類
- マイナンバー確認書類
- 写真2枚
- 振込希望口座の通帳又はキャッシュカード
- 印鑑
この記事では、
- 失業保険の申請に行くが、持ち物がわからない
- 必要書類の中に持っていないものがある
といった方へ向けて、なぜその書類が必要なのかも合わせて解説します。
失業保険は日常生活にあまりなじみがないので、制度について知らなくて当然です。実際、私もハローワークで働くまでは制度のことを全く知りませんでした。必要書類がない場合の対処法も合わせてわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の参考にしている「雇用保険業務取扱要領」については、以下のURLから確認できます↓
失業保険とは・申請について
そもそも失業保険ってどんな保険?
雇用保険の被保険者であった方が会社を退職後、週20時間以上の仕事を探して、見つかればすぐに働ける状態だがまだ見つかっていない場合にもらえる給付金です。
会社を退職後、必要書類を持参のうえハローワークに申請することで手続き開始になります。申請後、口座にお金が入るまでの期間は離職理由が会社都合・契約満了の場合で約1か月後、自己都合で約3か月後になります。
申請先のハローワークには管轄があり、管轄のハローワークでないと申請を受け付けてくれないことがあります。ご自身の住所の管轄がどこにあたるかは、以下のURLから探してみてください。
全国ハローワークの所在案内|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
申請後は、失業状態が継続する限り、離職前の賃金を元に計算した一日あたりの給付額2,125円~8,355円を、最大360日間受け取ることができます。(給付日数は離職理由や雇用保険加入年数によって変わります)
必要書類について
失業保険を受給するためには、以下の必要書類を持参のうえで申請に行かなければいけません。
- 離職票-1.2
- 本人確認書類
- マイナンバー確認書類
- 写真2枚
- 振込希望口座の通帳又はキャッシュカード
- 印鑑
うわぁいっぱいだ…聞きなれない書類もあるな
ひとつずつ見ていきましょう。
なお、必要書類には、
- ないと申請自体ができない
- 申請時になくても申請ができ、後日提出でOK
- 申請時になくても申請ができ、他の書類で代替可能(後日提出も不要)
の3つのパターンがあり、これも合わせてみていきます。
離職票-1.2
離職票-1.2は、退職後1~2週間ほどで、退職した会社からもらえます。離職票-1.2がないと、失業保険の手続きは何も進みませんし、他の書類では代替がききません。必ず退職する会社からもらっておいてください。
出来れば退職前の段階で、会社の担当者に離職票の発行を希望する旨を伝えておくとスムーズです。また、離職票-1.2は発行後必ずコピーを取っておきましょう。国民健康保険の手続き等で、退職したことの確認書類としてコピーの提出を求められることがあります。
※離職票は失業保険の申請のために発行される書類です。ハローワーク以外の機関に提出を求められたときはすべてコピーを渡しましょう。
離職票の発行の流れは、以下のとおりです。
会社が離職票を発行してくれないとき
会社が離職票を発行してくれない…どうすればいい?
もう一度会社に発行のお願いをしてみましょう。
それでも対応してくれなければハローワークに申出しましょう。
まずは、退職した会社の人事や総務担当に連絡し、離職票発行の依頼をします。退職後10日以上経っても発行されず、会社が全く対応してくれないときはハローワークへ申出することで、ハローワークが直接会社へ発行の依頼をしてくれます。
本人が会社に依頼せず、いきなりハローワークを通すと話がこじれることがあるので、必ず一回は自身で会社にお願いをしてから、それでも会社が対応してくれないときはハローワークの窓口へ申出てみましょう。
離職票の発行が遅れるとき
離職票はもらえそうだけど、かなり時間がかかるみたい…早く手続きがしたいよ~
退職後10日以上経っても離職票が届かない場合は、一度ハローワークに相談してみましょう。
仮の申請ができるかもしれません。
失業保険が口座に振り込まれるタイミングは、申請をしてから会社都合・契約期間満了退職で約1か月後、自己都合退職で約3か月後になります。離職票の発行が遅れるとその分申請が遅れてしまい、退職してから4か月~5か月近く給付金を受け取れない場合があります。
本人に全く悪いところがないのに支給が遅れるのはよくない、ということで、離職票の発行が遅い場合、離職票がない状態でもハローワークの窓口に失業保険の仮の申請をすることができます。この仮の申請の日から失業保険の支給が計算され、後に離職票を提出すれば、仮の申請をした日に離職票を持ってきたのと同じ状態で手続きを進めることができます。
ただし、この場合でも最初の失業保険が支給される日(会社都合・契約期間満了退職で約1か月後、自己都合退職で約3か月後)までに離職票の提出がないとその分支給が遅れてしまいますので、離職票の発行後はなるべく早めにハローワークへ提出しましょう。
本人確認書類
確認書類として使える書類は以下になります。
- 運転免許証
- 住民基本台帳カード
- マイナンバーカード
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 旅券(パスポート)
- その他官公署から発行・発給された身分証明書又は資格証明書(本人の写真付き)
- 健康保険証
- 住民票の写し・印鑑証明書
- 児童扶養手当証書
- 特別児童扶養手当証書
- 民生委員の証明
- 公共料金の領収書
いずれも、有効期限内のものか、発行・発給されてから6か月以内のものが使えます。写真付きであれば1つで可、写真が付いてなければ2つ以上で確認になります。
マイナンバー確認書類
確認できる書類は以下の3つのいずれかになります。
- マイナンバーカード
- 通知カード
- 個人番号が記載された住民票の写し
- マイナンバーカード…お住いの自治体へ交付申請書を提出し発行してもらうマイナンバー記載のカードです。申請から発効までに1~2か月かかりますので、失業保険申請時に持っていない場合は別の書類で対応しましょう。
- 通知カード…平成27年10月中旬以降に住民票に記載のある各世帯へ送付されています。なお、令和2年5月25日に発行が廃止されています。
- 個人番号が記載された住民票の写し…市役所等で発行できる住民票です。発行申請時に個人番号の記載有無を選択できるので、そこで希望ありにすると発行してもらえます。
マイナンバーカードと通知カードの見本です↓
写真2枚
サイズは3㎝×2.5㎝を指定されていますが、多少大きくても窓口で切りますし、小さくても本人の顔が判別できれば問題ありません。また、今後のハローワーク窓口での本人確認用なのでスーツ姿などの就職活動用でなくても大丈夫です。
認定日ごとにマイナンバーカードの提示を行うことで本人確認を行うことができ、それを希望する場合は写真2枚の提出は不要です。
振込希望口座の通帳又はキャッシュカード
登録希望の銀行の口座番号、名義がわかるものを持っていく必要があります。多くは通帳やキャッシュカードがその対象になります。口座の登録はネット銀行でも可能です(一部のネット銀行は不可)。
ネット銀行は通帳もキャッシュカードもないけどどうするの?
各ハローワークによって対応はまちまちですが、口座作成時に銀行から届く口座開設通知などを提出するか、その場でネットにつないで口座を見せるかになります。
必要な書類については実際に手続きするハローワークに確認しましょう。令和4年10月1日以降、マイナポータルに登録している公金受取口座で失業保険を受け取ることが可能になりました。マイナポータルで口座をすでに登録している場合は、通帳やキャッシュカードの確認書類の提出は不要になります。
公金受取口座に登録している口座とは別の口座で失業保険をもらうことも可能です。その場合は通帳かキャッシュカードをハローワークに持っていきましょう。
公金受取口座についての参考↓
出典 厚生労働省 雇用保険手続きにおける公金受取口座の取扱いの開始について
印鑑
昨今のコロナ情勢から、行政手続きの簡素化・電子化を進めていくにあたり押印不要の文化が官公庁にも広がっています。提出書類に印鑑がなくても自署によるサインで対応できますし、訂正箇所にも二重線とサインで対応可になっています。
印鑑があればサイン不要になります。印鑑は、「あれば少し楽かな」ぐらいに思っていただければ大丈夫です。
まとめ
以上、失業保険の申請についてと申請時の持ち物について解説しました。
必要書類についてまとめると、以下になります。
失業保険の支給時期は申請してから計算されます。申請が遅れれば遅れるほどもらえる時期が遅れてしまいますので、早めの申請を心がけましょう。
失業保険の申請をスムーズに行い、就職活動に専念できるよう応援しております。最後までご覧いただきありがとうございました。
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