この記事の想定読者
- リクルートエージェントとハローワークについて知りたい方
- 転職活動にリクルートエージェントを利用するか迷っている方
- リクルートエージェントはどんな人にオススメか知りたい方
高橋一生さん・柳楽優弥さんがCMを演じ、最近見かけることが多いリクルートエージェント。これは、株式会社リクルートが運営する、有料職業紹介事業会社です。リクルートエージェントには、以下の強みがあります。
- 業界屈指の求人数
- 実績豊富なアドバイザー
- 充実した転職サポート
ハローワークは、厚生労働省が管轄する公的機関です。全国に500カ所以上あり、地域に根差した雇用のセーフティネットの役割を担っています。
リクルートエージェント・ハローワークは、いずれも企業から求人を受理し、受理した求人を就職希望者にあっせんする業務を行っていますが、3つの点で大きな違いがあります。
- 公的機関or民間企業 ⇒ 民間企業
- 取り扱う求人 ⇒ 主に大企業
- 転職アドバイザー ⇒ 職種・業界ごとの担当
- 公的機関or民間機関 ⇒ 公的機関
- 取り扱う求人 ⇒ 主に中小企業
- 転職アドバイザー ⇒ 全職種共通
上記をふまえたうえで、以下に当てはまる方はリクルートエージェントの利用をオススメします。
この記事では、リクルートエージェントとハローワークの違いについて、以下の3点から解説します。
- リクルートエージェントとは
- ハローワークとは
- リクルートエージェントの利用をオススメする人
ぜひ最後までご覧ください。
リクルートエージェントの登録はここから可能です。
リクルートエージェントとハローワークの違い
リクルートエージェントは、株式会社リクルートが運営する有料職業紹介事業会社です。転職者数は年間8万人以上。有料職業紹介事業所としては1位の実績です(2022年度)。
参考 厚生労働省職業安定局 人材サービス総合サイト https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/JinzaiWeb/GICB101010.do?action=initDisp&screenId=GICB101010
リクルートエージェントには、以下の3つの強みがあります。
- 業界屈指の求人数
- 実績豊富なアドバイザー
- 充実した転職サポート
年間の転職支援実績で、dodaを運営する2位のパーソルとは2万人以上の差があり、ダントツです。転職活動中の方は一度は利用を検討したいサービスですね。
ハローワークは、厚生労働省が管轄する雇用サービス機関です。ハローワークを利用しての就職者数は年間120万人以上。月間有効求人数は平均250万件です(いずれも2023年度)。
参考 厚生労働省 一般職業紹介状況(令和6年3月分および令和5年度分について) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39833.html
全国に500カ所以上あり、地域密着型の支援を行っております。
最近は民間の転職媒体の勢いに押され気味ですが、「就職困難者・中小企業」の支援では強さを維持しています。
リクルートエージェント・ハローワークは、いずれも企業から求人を受理し、受理した求人を就職希望者にあっせんする業務を行っています。
リクルートエージェントとハローワークの違いを、次の3点から見ていきます。
- 公的機関 or 民間企業
- 取り扱う求人
- 転職アドバイザー
リクルートエージェント
ハローワークとは違う、リクルートエージェントの特色は以下の3点。
- 公的機関or民間企業 ⇒ 民間企業
- 取り扱う求人 ⇒ 主に大企業
- 転職アドバイザー ⇒ 職種・業界ごとの担当
リクルートエージェントは民間企業
リクルートエージェントは民間企業です。有料職業紹介事業所の許可を取り、職業紹介事業で利益を得て運営しています。ビジネスモデルは以下のとおり。
出典 リクルートエージェント「転職エージェントの仕組み」 https://www.r-agent.com/service/shikumi
採用を考えている企業から採用条件をヒアリングし、ヒアリングした内容を求人として保有します。転職希望者の条件と採用企業の条件をすり合わせ、両者をマッチングすることで、採用企業からリクルートエージェントあてに成功報酬が支払われます。
採用企業から報酬が支払われるため、転職希望者はリクルートエージェントのサービスを無料で利用できます。
一般的な衣料品店舗で言うと、採用企業がお客様で、転職希望者が商品に該当します。
お客様(採用企業)に希望の商品(転職者)を買ってもらうことで、利益を得ることが出来ます。
報酬は転職者の年収の数10%程度。年収が高ければ高いほど報酬も高くなりますが、入社から半年以内に退職した場合は、採用企業へ報酬を返還します。
この制度があることで、「とりあえず就職させればいい」という強引な紹介や、希望に沿わない条件での就職を促さないようになっています。
リクルートエージェントが取り扱う求人は主に大企業
リクルートエージェントが取り扱う求人は、主に大企業です。リクルートエージェントが保有する求人数は、公開求人40万件・非公開求人35万件(令和6年6月1日時点)。保有する求人のうち、大企業の求人数は公開求人で約20万件、非公開求人で14万件になります。(大企業=従業員が1000人以上の企業で計算 求人数は令和6年6月1日時点)
公開求人の約半数、非公開求人の40%が大企業求人です。
大企業への就職を希望するなら、ぜひ利用したいですね。
また、賃金額が高い求人も多く、公開求人の半数以上、非公開求人の半数近くが想定年収600万円以上の求人です。(令和6年6月1日時点)
日本の年収の中央値が360万円であることに比べると、求人賃金は高めですね。
日本の年収の中央値について 参考 doda「正社員の年収中央値は?」 https://doda.jp/guide/heikin/median
リクルートエージェントの転職アドバイザーは職種・業界ごとの担当
リクルートエージェントに在籍する転職アドバイザーは、職種・業界に精通しており、職種・業界で担当が分かれています。在籍するアドバイザーの担当区分は以下のとおり。
- IT(SE・PM・PL)
- 金融・不動産
- 営業・事務・企画
- サービス・販売・運輸
アドバイザーの中には、担当職種・業界から転職してきた方もいます。
「担当職種・業界を経験している」というのは、転職サポートにおいて以下の2点において大きな強みがあります。
- 職務内容・業界構造への理解が深い
- 転職者の悩み・問題点を理解しやすい
ハローワーク
リクルートエージェントとは違うハローワークの特色を、次の3点から見ていきます。
- 公的機関or民間機関 ⇒ 公的機関
- 取り扱う求人 ⇒ 主に中小企業
- 転職アドバイザー ⇒ 全職種共通
ハローワークは公的機関
ハローワークは公的機関です。職業安定法に則り全国各地に500カ所以上設置され、厚生労働省が管轄しています。民間の職業紹介事業等では就職に結びつけることが難しい就職困難者(障害者・高齢者など)、中小零細企業などのサポートを行う、雇用のセーフティネットとしての役割を担っています。
参考 厚生労働省職業安定局 「公共職業安定所(ハローワーク)の主な取組と実績」https://www.mhlw.go.jp/content/000935626.pdf
税金で運営しているため、就職希望者・採用企業の双方が無料で利用できます。
在職・離職に関わらず、全国誰でも利用可能です。
就職活動の疑問・質問・困った事は、ぜひ一度ハローワークで相談してみてください。
ハローワークが取り扱う求人は主に中小企業
ハローワークが取り扱う求人は、主に中小企業です。保有する求人は、月間有効求人が平均250万件、月間新規求人は平均86万件です(令和5年度)。有効求人とは、求人検索時点で企業が募集しており、応募可能な求人です。月間有効求人が250万件ということは、ひと月あたりの「応募可能な求人が250万件存在している」ということです。
ハローワークが取り扱う求人の半数以上は中小企業の求人です。令和5年度の1年間の新規求人のうち、事業規模で見た新規求人の割合は以下のとおり。
新規求人の8割以上が、従業員数100人以下の中小企業です。
その中で従業員数29人以下の企業が、新規求人全体の60%以上を占めています。
また、賃金額が低い求人が多く、令和4年度の求人賃金の平均年収は約300万円です。
参考 厚生労働省 雇用関係指標 ※求人賃金の平均年収は、平均求人賃金の全国計(月給)に、12をかけて計算しています。 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1d.html
ハローワークに在籍する転職アドバイザーは全職種共通
ハローワークに在籍する転職アドバイザー(相談員)は、全職種共通で相談を受けます。ハローワークの窓口は、職種・業界によって担当が分かれていません。全ての相談員が、全ての職種・業界の相談を受け付けています。
様々な職種・業界についての話を聞ける反面、より詳しく知りたい場合は、自身で職種・業界について調べていかないといけません。
なお、職種・業界で窓口は分かれていませんが、求職者の属性(障害者・高齢者・新卒など)によって窓口が分かれていることがあります。専門的なサポートが必要な方については、ぜひ専門窓口を利用してみてください。
ハローワークの相談員は、ほぼ全員が転職経験者です。転職時の悩みや転職時に注意することなど、幅広く相談することが出来ます。
ハローワーク窓口で受けることが出来る職業相談について、詳細は以下の記事を参考にしてください↓
リクルートエージェントの利用をオススメする人
前出のとおり、同じ転職・就職活動の支援を行う機関であっても、ハローワークとリクルートエージェントには大きな違いがあります。では、ハローワーク・リクルートエージェントはどう使い分けるのが正解なのでしょうか。
結論から言うと、リクルートエージェントは以下に当てはまる方にオススメです。
転職理由:年収を上げたい
リクルートエージェントは、転職理由が「年収を上げたい」人にオススメです。理由は以下の2つ。
- 転職者の35%は前職より賃金が1割以上アップしている
- 転職アドバイザーが年収交渉をしてくれる
転職者の35%は前職より賃金が1割以上アップしている
リクルートエージェントを利用して転職した人の35%が、前職より賃金が1割以上アップしています。(2023年度10-12月期)
出典 リクルートエージェント 「転職時の賃金変動状況」 https://www.r-agent.com/data/market/wage
なお、このデータは「前職の賃金」に残業代など変動する賃金を含めていますが、「転職後の賃金」には含めていません。
つまり、「低めに見積もって35%」ということです。
1年間通して働けば、前職より1割以上賃金アップする人は35%以上になりそうですね。
賃金動向は実際の景気にも左右されますが、それでもハローワーク・求人広告媒体と比べると高い数字です。参考までに、ハローワーク・求人広告を通じて転職した人の中で、前職より賃金が1割以上アップした人の割合は以下のとおり。
- ハローワーク 25.85%
- 求人広告媒体 26%
参考 雇用動向調査2022年度 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450073&tstat=000001012468
※ 求人広告媒体とは、マイナビ転職やリクナビNEXTなどの求人掲載サイトを言います。
転職アドバイザーが年収交渉をしてくれる
リクルートエージェントでは、求職者の方が希望すれば、企業への年収交渉をエージェントに代行してもらうことが出来ます。年収交渉のポイントは、「根拠」と「企業の採用熱」です。希望年収を提示する「根拠」が無ければ、交渉は成り立ちません。また、「根拠」があったとしても「企業の採用熱」が無ければ、高い年収の希望は通りません。
機能が分からないパソコンに100万円は支払えませんし【根拠が無い】、便利な機能があると分かっても、そこまで必要で無ければ100万円を出してまでパソコンは買いません【採用熱が無い】。
転職アドバイザーは、年収交渉において大切な以下の2点を理解しています。
転職で年収を上げたい方は、ぜひ利用してみてください。
ただし、アドバイザーの交渉で必ず希望年収が通るわけではありませんので、その点はご注意ください。
年齢層:20~30代
リクルートエージェントは、20~30代の若年・ミドル層の方にオススメです。理由は以下の2つ。
- 転職活動のサポートが手厚い
- 利用者の60%以上が35歳未満
転職活動のサポートが手厚い
リクルートエージェントでは、提出書類の添削や面接対策など、手厚い転職サポートを受けることが出来ます。20~30代の方であれば、転職経験が少ないこともあり、以下で悩むことがあります。
- 何から手を付けていいかわからない(のでとりあえず求人を見てみるが進まない)
- 自分のスキルが他社で通用するのか不安
- 履歴書・職務経歴書の書き方が分からない
- 面接で何を聞かれるのか想像もつかない
リクルートエージェントでは、上記の悩みに対して、以下のサポートを受けることが出来ます。
- 面談時に転職活動の方向性の整理・スキル、キャリアの棚卸しを行う
- 書類選考前に履歴書・職務経歴書の添削
- 面接対策としてセミナー・模擬面接の受講
また、リクルートエージェントでは、独自に分析した業界・企業情報の提供もしており、転職活動を進めていくうえでのサポートは非常に手厚いです。
転職活動を一人で進めていける方はかなり少数派です。
充実したサポートを一通り受けることが出来るのはありがたいですね。
利用者の60%以上が35歳未満
リクルートエージェントを利用して転職した人の、60%以上が35歳未満です。また、転職者の平均年齢は35歳です。
参考 「リクルートエージェント 転職データライブラリ 転職者の平均年齢」(2023年7月~12月期)https://www.r-agent.com/data/market/age
一番利用者が多い年齢層は、25~29歳の35.00%。リクルートエージェントでは幅広い年齢層の転職支援を行っていますが、支援実績が豊富なのは若年~ミドル層になっています。支援実績が多いと、以下のメリットがあります。
- 転職アドバイザーのノウハウ蓄積が見込める
- 成功・失敗体験が集まりやすい
20~30代の転職のノウハウを蓄積することで、転職アドバイザーの質が高まります。
また、同年代の転職についての成功・失敗体験を聞いて、自身の転職の参考にするのもいいですね。
転職回数:初めて~2回目
リクルートエージェントは、初めて~2回目の転職を考えている方にオススメです。理由は以下の2つ。
- 取扱い求人が多い・転職支援実績が豊富
- 3回目以降の転職は特化型エージェントをオススメ
取扱い求人が多い・転職支援実績が豊富
前出のとおり、リクルートエージェントは取扱い求人が多く、転職支援実績が豊富です。
- 公開求人40万件・非公開求人35万件(令和6年6月1日時点)
- 転職者数8万人以上。(2022年度)
初めて~2回目の転職においては、「今後のキャリア」を検討しながら進めることが重要です。
- 求人数が多いと、多数の求人から今後のキャリアを比較検討できる
- 転職支援実績が多いと、「転職後のキャリアの高め方」のノウハウが多い
転職をするときは、今後もう一度転職をする・しないに関わらず、自身のキャリアをしっかり考えたうえで行動しましょう。
求人・転職支援実績の豊富さは、今後のキャリアを考えるうえで心強い味方になります。
3回目以降の転職は特化型エージェントをオススメ
3回目以降の転職は、特化型エージェントの利用をオススメします。転職エージェントには二つの種類があり、「総合型」と「特化型」に分かれます。「総合型」は幅広い業界・職種の求人を取り扱い、「特化型」は特定の業界・職種の求人を専門的に取り扱います。
転職回数が多くなると、自身の「キャリアの一貫性」・「スキルの専門性」が重要になります。特化型エージェントでは、求職者の「キャリアの一貫性」・「スキルの専門性」を理解し、より専門的な転職のサポートを受けることが出来ます。特化型エージェントを使うメリットは以下の2つ。
- 自身のスキル相場が適切に判断できる(=適正な年収がわかる)
- より専門性を高める転職先を見つけることが出来る
専門性を高めていくと、「総合型」エージェントの求人では早めに天井に当たります。
「特化型」エージェントを使うことで、自身の価値を正確に判断してもらい、よりよいキャリアを考えましょう。
「特化型」エージェントの例は以下のとおり。
- ギークリー (IT・WEB・ゲーム業界)
- リクルートドクターズキャリア (医師 常勤・非常勤)
- レバウェル看護 ( 旧 看護のお仕事 ) (看護師)
まとめ(締め)
以上、リクルートエージェントとハローワークの違いについて、以下の3点から解説しました。
- リクルートエージェントとは
- ハローワークとは
- リクルートエージェントの利用をオススメする人
まとめると以下のとおり。
リクルートエージェント・ハローワークは、いずれも企業から求人を受理し、受理した求人を就職希望者にあっせんする業務を行っていますが、3つの点で大きな違いがあります。
- 公的機関or民間企業 ⇒ 民間企業
- 取り扱う求人 ⇒ 主に大企業
- 転職アドバイザー ⇒ 職種・業界ごとの担当
- 公的機関or民間機関 ⇒ 公的機関
- 取り扱う求人 ⇒ 主に中小企業
- 転職アドバイザー ⇒ 全職種共通
また、リクルートエージェントには、以下の3つの強みがあります。
- 業界屈指の求人数
- 実績豊富なアドバイザー
- 充実した転職サポート
これらをふまえた上で、リクルートエージェントの利用をオススメするのは以下に当てはまる方。
リクルートエージェント・ハローワークは、どちらも素晴らしいサービスを提供しています。
私個人としてはハローワークのサービス内容にも自身がありますので、出来ればどちらも利用してほしいです。
広くサービスを利用し、ベストな再就職先が見つかるよう祈っております。最後までご覧いただきありがとうございました。
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