「販売から事務」「営業からシステムエンジニア」など、未経験職種への転換を考えている方はたくさんいらっしゃいます。いわゆる未経験転職ですが、未経験転職時には、ぜひハローワークを利用してみてください。未経験転職にハローワークが有効な理由は以下の3点。
- 未経験歓迎の求人が多い
- 職業訓練制度が使える
- 職業相談が無料で行える
実際に、ハローワークをどのように利用していくのが有効であるか。具体的な利用方法は以下の3つです。
- 未経験歓迎の求人に就職して職歴を作る
- 職業訓練でスキルを身に付ける&職務適性を確かめる
- 職業相談窓口で未経験転職のポイント・成功例を確認する
また、未経験職種の職務内容などを調べたいときや、自身の職務適性や職業興味を調べたい場合は、「job tag」の利用をオススメします。job tagでは、様々な職業について以下の情報が掲載されています。
- どんな仕事か(仕事の内容・細かなタスク)
- 就業するには(学歴など)
- 労働条件の特徴(正規・非正規・賃金・年齢などの就業者データ)
- しごとに必要な能力(スキル・知識など)
job tagの自己診断ツールでは、以下の検査・ツールが利用できます。
- 職業興味検査
- 価値観検査
- 職業適性テスト(Gテスト)
この記事では、未経験転職にハローワークの利用が有効なのかについて、以下の3点から解説します。
- 未経験転職にハローワークを利用するメリット
- 未経験転職者がハローワークを有効に利用する方法
- 未経験職種の検索に便利なサイト「job tag」について
ぜひ最後までご覧ください。
IT人材の人気の高まりから、未経験からエンジニア転職を希望する方が増えており、未経験エンジニア転職でもハローワークが活用できます。未経験からエンジニア転職する方法については、以下の記事を参考にしてください↓
WLB(ワークライフバランス)重視の働き方への人気の高まりから、「残業が少ない」「休日が多い」「ノルマが無い」事務職への転職を希望する方が増えています。未経験から事務職への転職についてもハローワークが活用でき、未経験から事務職へ転職する方法については、以下の記事を参考にしてください↓
未経験転職にハローワークを利用するメリット
未経験転職にハローワークを利用するメリットは、以下の3つです。
- 未経験歓迎の求人が多い
- 職業訓練制度が使える
- 職業相談が無料で行える
ハローワークの求人への応募・職業訓練の受講・窓口の利用には、求職登録が必要です。求職登録の方法については、以下の記事を参考にしてください↓
未経験歓迎の求人が多い
ハローワークでは未経験歓迎の求人を多く取り扱っています。理由としては、求人の掲載・求職者の採用が無料で行えるからです。
民間の求人サイトに求人を掲載すると、求人を掲載した企業は、求人サイトに対して掲載料を支払う必要があります。(相場は10万円~100万円程度)また、転職エージェントなどの職業紹介事業所からの紹介で求職者を採用すると、職業紹介事業者に紹介料を支払う必要があります。(相場は採用した求職者の年収の30~100%程度)
上記の費用に加えて、未経験者を採用すると、一人前に育てるまでに時間と費用がかかります。求人サイト・転職エージェントから採用した求職者にすぐに辞められると、掲載料・紹介料、時間・費用の大きな損失が出てしまうのです。
掲載料・紹介料を支払うリスクが無いため、ハローワークでは未経験歓迎求人を出しやすくなっています。
こういった理由から、ハローワークに掲載する求人には未経験歓迎のものが多くなっています。
職業訓練制度が使える
ハローワークでは職業訓練制度が利用できます。職業訓練制度は、再就職・キャリアアップを目指す方が利用可能な制度で、受講料無料で基礎的なスキルを学ぶことが出来ます(テキスト代は自己負担)。介護・IT・事務・電気設備・ビル管理など様々なコースがあり、訓練期間は2ヶ月~最長2年です。訓練中に企業での実習が行われるコースもあります。
参考 厚生労働省 求職者支援制度のご案内 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html
参考 厚生労働省 離職者訓練制度の概要 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000877199.pdf
また、条件を満たせば、職業訓練校に通いながら給付金を受けることも可能です(失業保険・訓練受講給付金)。現在どんな職業訓練が実施されているのか詳細を知りたい方は、ハローワークインターネットサービスで検索してみましょう。
- 未経験職種に応募して不採用が続いている方
- 未経験職種にチャレンジしたいが就業出来るか不安な方
上記に当てはまる方は、ぜひ職業訓練制度を利用してみてください。
職業相談が無料で行える
ハローワークでは職業相談が無料で行えます。民間の転職サポートの多くは、即戦力・経験職種への転職を希望している方を対象としています。転職サポート側が、求職者に紹介できる求人が無いと判断すると、職業相談・転職面談を受け付けないこともあります。
一方、ハローワークは公的な職業紹介機関のため、いつでも誰でも職業相談・転職面談を利用できます。転職活動を進めるにあたって職業相談を利用しないのは、大海原にたった一人で航海の旅に出ているようなものです。
- 転職の方向性はあっているか
- 求人の探し方
- 面接・書類選考時の企業へのアピール方法
上記の相談が無料で行えます。
仕事探しのお悩みをお持ちの方は、ぜひハローワークの職業相談窓口を利用してみてください。
ハローワークではどういった転職相談が出来るのか、利用方法や詳細については以下の記事を参考にしてください↓
未経験転職希望者がハローワークを有効に利用する方法
未経験転職を希望している方が、ハローワークを有効に利用する方法は以下の3点。
- 未経験歓迎の求人に就職して職歴を作る
- 職業訓練でスキルを身に付ける&職務適性を確かめる
- 職業相談窓口で未経験転職のポイント・成功例を確認する
未経験歓迎の求人に就職して職歴を作る
ハローワークの未経験歓迎の求人に就職して職歴を作りましょう。理由としては、ハローワークには未経験歓迎求人が多く、かつ、転職市場においては経験者が圧倒的に有利だからです。
前出のとおり、ハローワークでは未経験歓迎求人を多く取り扱っています。加えて、ハローワークにはパート・契約社員の求人が多く、未経験職種にチャレンジしやすい環境が整っています。
転職市場において、一般的な企業は経験者採用に比べ、未経験者採用に意欲的ではありません。中途採用を行うには、求人の掲載料、書類選考・面接を行う人件費など、一定の費用がかかります。費用をかけて人を採用する際には、必ずリターン(売上・業績アップ)を求められます。
企業の採用担当者からすると、どう成長するかわからない未経験者よりも、ある程度費用回収の見通しがたつ経験者の方が採用しやすいです。転職市場においては、業界・職種の経験が無い方(未経験者)よりも、たとえ1年未満でも経験のある方が有利な場合がほとんどです。
以上から、業界・職種が未経験のうちは、ハローワークにある未経験歓迎求人や、チャレンジしやすい非正規雇用の求人などから就職し、「1社目の職歴を作る」という点に重きをおきましょう。
未経験のうちは選り好みせず、とりあえず希望の業界・職種に飛び込んでみましょう。
1社目で満足する働き方が出来るのであればそのまま働き続けてOK。
合わなければ次の職場への転職を考えましょう。
ハローワークには「やばい求人」が多いのか、「やばい求人」の見分け方については、以下の記事を参考にしてください↓
職業訓練でスキルを身に付ける&職務適性を確かめる
職業訓練を受講して、未経験業界・職種のスキルを身につけ、職務適性を確かめましょう。職業訓練を受講することで、以下の3つのメリットがあります。
- 基礎的なスキルを身に付けることが出来る
- 就業に必要な資格を取得出来る
- 職務適性があるか確かめられる
基礎的なスキルを身につけることが出来る
職業訓練では、専門職へ就業するために必要な基礎的なスキルを身につけることが出来ます。職業訓練の講座は未経験者を対象にしたものが多く、カリキュラムのほとんどが基礎的なスキルを身につける内容になっています。プログラミングであれば、開発環境の設定から基本文法の習得から。介護であれば三大介助(食事・入浴・排泄)やレクリエーションについてなどです。
各労働局のHPから、職業訓練のカリキュラムが確認出来ます。
「職業訓練 都道府県名 カリキュラム」で検索してみてください。
参考 東京労働局 東京ハローワーク「職業訓練のご案内」 https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/kyushokusha/syokugyou_kunren.html
職業訓練制度は「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類に分かれます。このうち「求職者支援訓練」については、特に基礎的なスキルを身につけるカリキュラムになっており、社会人マナーの習得から始まるコースも存在します。
社会人経験が浅い方や、1から始めたい方はぜひ利用してみてください。
応用的なスキルの習得を希望する場合は、Udemyなど民間が実施するスクールを利用しましょう。
就業に必要な資格を取得出来る
専門職の中には、有資格者しか行ってはいけない作業が法律で定められていることがあります。また、各事業所に最低限必要な有資格者の人数が定められていることもあります(介護職・保育士・宅建など)。職業訓練では、こういった就業に必要な資格の取得を目指す講座が存在します。
終業するためには資格取得が必須な場合があります。
中には、一度取得すると、今後めったなことでは困らない資格も存在します。
職務適性があるか確かめられる
職業訓練を受講することで、職務適性を確かめることが出来ます。未経験職種にチャレンジするも、自身に職務の適性が無ければ、「理想と現実のギャップ」「やってみたが自身には合わない」などの理由で、早期退職する場合があります。
職業訓練では、実際に業務で使用するスキルの座学・実技を行うので、業務に対する適性を確かめることが出来ます。また、訓練コースによっては、直接企業で働く企業実習を行う場合もあります。職業訓練を受講することで、事前に職務適性を確認することが出来、早期離職の防止に役立ちます。
職業訓練は、途中退校・学んだ内容と違う職種に就業のどちらも可能です。
「合わない!」「続けられそうにない!」と感じた場合は、早々に引き返しましょう。
※ 自己都合による途中退校(就職以外)は、今後一定期間職業訓練が受講できなくなる可能性があります。
職業相談窓口で未経験転職のポイント・成功例を確認する
職業相談窓口を利用して、未経験転職のポイント・成功例を確認しましょう。具体的には、以下のような利用方法です。
- 応募書類・面接対策でのアピール方法を聞く
- 希望業界・職種へ転職成功した人の実例を聞く
ハローワーク窓口で働いてる相談員は、連日多くの職業相談に対応しており、未経験転職のサポート回数が多数あります。また、企業の人事・採用担当の経験がある者、民間人材紹介会社で勤めていた者など、様々な経歴を持つ相談員が在籍しています。
実際に、私自身も職業相談窓口を利用して、未経験転職を成功させてきた方をたくさん見てきました。
- 販売 ⇒ 事務
- 事務 ⇒ システムエンジニア など他にも多数
未経験転職に不安がある方、アピール方法を知りたい方は、ぜひハローワークの職業相談窓口をご利用ください。
また、前出のとおり、経験者採用に強みがある民間の転職サポート会社では、未経験転職希望者は職業相談・転職面談を断られることがあります。一方、ハローワークは国の機関であるため、いつでも誰でも利用可能です。
初歩的な質問でも大丈夫です。
職歴が無い方・就業に条件がある方など、誰でも利用可能ですので、仕事探しの困りごとは、ぜひハローワークに相談してみてください。
未経験職種を調べるには「job tag」が便利
未経験の職種・業界について調べる際には「job tag」が便利です。job tagとは、厚生労働省が作成した職業情報提供サイトで、様々な職業について以下の情報が掲載されています。
- どんな仕事か(仕事の内容・細かなタスク)
- 就業するには(学歴など)
- 労働条件の特徴(正規・非正規・賃金・年齢などの就業者データ)
- しごとに必要な能力(スキル・知識など)
job tagの利用にあたって、事前の登録や利用料は必要ありません。
即日利用可能ですので、ぜひ活用してみてください。
また、job tag内の自己診断ツールでは、以下の検査・テストが利用できます。
- 職業興味検査
- 価値観検査
- 職業適性テスト(Gテスト)
自身がどの仕事に興味があるのか、どんな仕事に適性があるのか、こういった検査が可能です。
今の仕事は嫌だけど、「何の仕事がしたいか(出来るか)分からない」方も、ぜひjob tagを利用してみてください。
まとめ(締め)
以上、未経験転職にハローワークの利用が有効なのかについて、以下の3点から解説しました。
- ハローワークが未経験転職に有効な理由
- 未経験転職者がハローワークを有効に利用する方法
- 未経験職種の検索に便利なサイト「job tag」について
まとめると以下のとおり。
ハローワークは未経験転職時に有効に利用可能です。理由は以下の3点。
- 未経験歓迎の求人が多い
- 職業訓練制度が使える
- 職業相談が無料で行える
具体的にハローワークをどう利用するのが有効か。有効な利用方法は以下の3つ。
- 未経験歓迎の求人に就職して職歴を作る
- 職業訓練でスキルを身に付ける&職務適性を確かめる
- 職業相談窓口で未経験転職のポイント・成功例を確認する
未経験職種について調べる・自身の興味適性を確認するには「job tag」が便利です。「job tag」では、様々な職種について、以下の情報が掲載されています。
- どんな仕事か(仕事の内容・細かなタスク)
- 就業するには(学歴など)
- 労働条件の特徴(正規・非正規・賃金・年齢などの就業者データ)
- しごとに必要な能力(スキル・知識など)
また、「job tag」内の自己診断ツールでは、以下の検査・テストが利用できます。
- 職業興味検査
- 価値観検査
- 職業適性テスト(Gテスト)
未経験転職には不安がつきものです。色々な機関・サイトを活用して、有利に転職活動を進めていきましょう。
実りある転職になるよう祈っております。最後までお読みいただきありがとうございました。
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